どんなオーディションにも必ず審査があります。何回かに段階を分けての審査が行われるのが一般的ですが、何はなくとも最初に突破しなければならないのは書類審査です。
そこを突破できなければ、いくつ審査があっても一歩も進めないという事態に陥ります。書類審査とは、例えばアルバイトなどでも雇ってもらうために履歴書を書きますが、オーディションにもそれと同じ役割を果たす履歴書があります。
オーディションの審査に応募しますという意思表明をするために、提出する書類なのです。そこに提出する書類は、本人の代わりにまず審査員の人に自分を見てもらうためのものとなります。
そのため、その場合一般用にパートやアルバイト用に市販されている履歴書を使用して内容を書くよりも、やはり書類審査用の専用のものを使用したほうが印象も良くなります。
書類審査でその人の全てを感じ取るのはいくら優秀な審査員でも無理ですが、その誰が出しても条件は同じである書類でもしも落ちてしまったということは、もしかするとほんの少しくらいは運ということもあるのかもしれませんが、やはり最たるものはその送られてきた書類から受ける印象というものに審査員が惹かれなかったということが理由に上がります。
たかが書類と侮るなかれ、適当に書いて送れば受かるものではないのです。本気で受かりたいのだと思って作成する書類には、そこに込められた気持ちが表れているので、小細工をしてよく見せようというものではなく、正直な自分が表れているのかが大事になってきます。
書くべきことのポイントを押さえることが重要ですし、審査員と相対することになる写真がとても重要です。とはいえ、記念撮影や証明写真のようなものではありません。
自分らしくこれがいつもの自分です、というものがはっきりと見えるようなものが好ましいでしょう。それをみればきっと審査員もこの人に会ってみたいと感じます。
書類審査を突破すれば、おのずと次は面接審査ということになります。やっと自分の姿を見てもらえる段階にくるわけです。書類でふるいにかけたと言ってもまだまだ人数は多いはずですから、実際に姿を見ての印象を見たり話を聞いたりしていては、またふるいにかけやすくなります。
意気込みを十分に持ちチャンスを掴むぞ、と気合いを持って挑むのは良いのですが、気合いが入りすぎて緊張してしまってはあまりに勿体ないです。
人前に出て自分をアピールする際にも、腰の据わった状態でいられるというのは案外と重要です。緊張しすぎてガチガチな状態での面接では自分の魅力を表せないかもしれません。
リラックスして面接に臨むというのが自分を表現することに一番の近道かもしれません。普段から人前に出て何かを行う練習などをするのも、緊張しないでいられる術を磨く手伝いになります。
最終審査ともなればそこに残るのはレベルが高い人達です。養成所に入るためのオーディションならそこまでの苦労はないのかもしれませんが、即戦力になるためのオーディションでは簡単に受かることの方が少ないです。
努力してそこまで来ているのですから、どれだけ審査員にとって印象的な個性を自分らしくみせることができるのか、自分がどれだけそのオーディションに合格してやりたいことがあるのか、合格することがゴールではないという気持ちを如何に考えて、オーディションに応募したのかを熱心に発信することが大事です。
もちろん、どのオーディションでも同じ回答をしているのでは意味がありません。オーディションはそれぞれに求めるものが違います。それぞれ求めるものが違うオーディションに同じアピールをしていても、見当違いのアピールになってしまうのです。
適材適所ではありませんが、自分がやりたいことが1つのことだとしても、その目標に向かう表現方法は1つだけではありません。そのオーディションに合った表現の仕方があることをしっかりと理解して挑むことも大事です。