アニメや外国人に魂を吹き込む人を選ぶ声優オーディションには大きく分けて二つの種類があります。
素人のみが受けるオーディションと、既に声優のノウハウを学習している人が受けるオーディションです。
初心者が受けるオーディションの先には、声優スクールの入学が待っています。オーディションではなく、厳密にはスクールへの入学試験とよんだ方が良いかもしれません。入学希望者に声優としての素質はあるのか、伸びしろはあるかということを量るための試験です。
そのような理由から素人として声優オーディションに受かったところで、即刻声優として活躍できるわけではありません。
発声の仕方から演技の仕方まで、一から学べるスクールにいって、声優としてやっていけるだけの能力を身に着けてから、次の段階へと話しを進行させられます。
スクールなので、余程の才能を示して特待生にでもならない限りは、授業料を納め続けなくてはなりません。オーディションはあくまで出発点であり、合格によって得られるのは声優の卵として学んでいける権利だけです。
その後学校で声優のことについて学んで、一声優として働いていけるだけのスキルを身に着けてから、事務所に所属用のオーディションを受けられるようになります。
声優の入社試験のようなものです。ただし一般の会社員と声優は全く違った立場のものなので、事務所への所属を決めたからといって、この先の幸運が必ずしも手に入るわけではありません。スクールで能力を評価されている人は、オーディションを受けずに簡単に所属となることもあります。
そうしてプロの声優として活動する権利を手に入れられたら、ようやくアニメなどのキャストのオーディションに申し込むことが可能となります。
事務所にはいろんなオーディションの情報が集まってきますので、その中から自分で役を探して求めに行くという形です。
ライバルは同じ声優になるので、オーディションのレベルも総じて高くなってきます。しかしそこで合格しなければ、声優として生きていくことは不可能です。